ウィルモットさんの倉庫:覚えるのは、絵ではなく物語
タイルを1枚めくると、丸と線を組み合わせただけの、何とも言えない絵が描かれている。人の顔にも見えるし、花にも見える。ウィルモットさんの倉庫は、こうした不思議な商品をみんなでしまっていく、2〜6人用の協力ゲームだ。しまった商品はすぐに裏返され、二度と見られない。それでも最後には、35個すべての置き場所を思い出すことになる。
何に見えるかは、自分たちで決める
ウィルモットさんの倉庫の商品タイルには、決まった名前がない。手番の人がタイルをめくったら、全員で「これは何か」を話し合う。帽子だと言う人もいれば、山だと言う人もいる。
決めた名前が、そのまま覚える手がかりになる。与えられた絵を覚える記憶ゲームではない。覚えるものを、自分たちで作っていくゲームだ。
裏返したら、もう見られない
置いた商品タイルはすぐに裏返す。ゲームが終わるまで、表を見ることはできない。
だから新しいタイルを置くたびに、前のタイルとのつながりを作る。「この人の頭に帽子をのせよう」「帽子から花が生えてきた」。1枚ごとに話が少しずつ伸びて、倉庫の中にひとつの物語ができあがっていく。絵を覚えているのではなく、話の筋を覚えている。この感覚が醍醐味だ。
置き場所にも、筋書きがある
最初の1枚は倉庫の中央に置き、そこから縦か横につなげて広げていく。
落ちてくるものなら上から下へ。仲間どうしなら横に並べる。置き方に意味を持たせると、裏返ったタイルの並びが急に読めるようになる。全員で案を出し合い、最後は手番の人が決める。この相談の時間が、思いのほか楽しい。
火曜日から、仕事がやりにくくなる
倉庫の仕事は月曜から金曜までの5日間。毎日7枚ずつ商品が届く。
火曜日からはアイデアカードが加わり、日ごとに制約がかかる。話せる言葉が限られる日もあれば、ボードを180度回してしまう日もある。「右上は台所」と決めた区分けが、逆さまになった途端にあやしくなる。作った物語の強さが試される。
金曜の夕方、お客さまが押し寄せる
35枚を置き終えたら、タイマーを動かして一気に出荷する。全員に配ったお客さまカードを、同じ絵柄のタイルの上に重ねていく。
「帽子の人はどこだった」「花はその上だ」。声が飛び交い、手が伸びる。相談は自由だが時計は止まらず、置き間違いは1枚につき10秒が記録に上乗せされる。のんびり話を作っていた倉庫が、最後の数分で慌ただしい現場に変わる。
ひとりで覚えなくていい
記憶ゲームと聞くと身構える人もいるかもしれない。でもこのゲームは協力型だ。誰かが忘れていても、別の誰かが覚えている。
自分が名前をつけた商品は、なぜかよく覚えている。人がつけた名前は、だいたい覚えていない。それでも全員の記憶を持ち寄ると、倉庫は不思議と埋まっていく。何度か遊ぶうちに、話の作り方にも置き方にも、そのチームなりの癖が生まれてくる。同じタイルでも、囲む顔ぶれが変われば、まったく別の倉庫ができあがる。
こんな人におすすめ
- 協力ゲームが好き
- 記憶ゲームは苦手だけど、みんなでなら挑戦してみたい
- 連想や話づくりで盛り上がるのが好き
- 家族や友人と30分ほどで遊べるゲームを探している
- 4〜6人で一緒に考えられるゲームが欲しい
このゲーム、気になったらぜひ実際に遊んでみてください。

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