ブードゥプリンス:早く勝つほど、損をする。

ブードゥプリンス:早く勝つほど、損をする。

2〜5人 約20分 8歳以上 対戦

カードを1枚出す。強いカードを持っているのに、あえて弱いものを選ぶ。今勝っては駄目だ、と思いながら。ブードゥープリンスは、そういうゲームだ。

勝った瞬間が、終わりの始まり

基本的な流れはトリックテイキングと呼ばれる形式で、全員が1枚ずつカードを出し、最も強いカードを出した人がそのトリックに勝つ。規定の回数だけトリックに勝ったプレイヤーは、そこでラウンドから抜ける。

問題は、得点の計算方法だ。

抜けた瞬間の得点は「他のプレイヤーがそれまでに勝ったトリック数の合計」になる。つまり、自分が抜けたとき、まだ他のプレイヤーがたくさん残っていて、たくさん勝っているほど、高い得点が入る。早く抜けるほど、他のプレイヤーはまだ少ししか勝っていない。得点が低くなる。

早く勝ちすぎるほど損をする、という逆転の構造がこのゲームの核心だ。

得点は、他の人がつくる

自分の得点は、自分の行動ではなく相手の行動によって決まる。他のプレイヤーがトリックに勝てば勝つほど、自分が抜けたときに受け取れる得点が増えていく。だから序盤は、相手にどんどん勝ってもらいたい。自分は勝たないように、うまくやり過ごす。

ところが全員が同じことを考えている。誰も勝ちたくない序盤のトリックは、弱いカードの出し合いになることもある。強いカードを持っているのに、眠らせておく。その緊張感が、ゲーム全体に漂っている。

最後の一人になると、詰む

ただし、ラウンドの最後まで残ってしまったプレイヤーには別のルールが適用される。「自分が勝ったトリック数」だけが得点になる。他のプレイヤーの分は加算されない。

つまり、遅く抜けようとして遅すぎると、大きく損をする。どこかで勝ちに行かなければならない。序盤の「勝たないゲーム」は、終盤になると「負けないゲーム」に変わる。この切り替えのタイミングを見極めることが、勝負の分かれ目になる。

強いカードが、かえって怖い

手札には特殊なカードがある。5と7は、そのカードでトリックに勝つと2トリック分の勝利としてカウントされる。規定数に一気に近づける効果だが、裏を返せば意図せず早く抜けてしまうリスクがある。また、0は場に出ている最大値にのみ勝てるカードで、使いどころを間違えると大事な局面でトリックを取ってしまう。

強いカードを持っていることが、プレッシャーになる。これもこのゲームらしい感覚だ。

2人でも、成立する

2人用のルールでは得点計算が変わり、7回トリックに勝った時点で抜け、そのときの相手の勝ち数が得点になる。残ったプレイヤーは「7から自分の勝ち数を引いた数」が得点だ。人数が減ってもゲームの本質は変わらない。相手より少し後に抜ける、というシンプルな駆け引きが、2人でもきちんと機能している。

切り替えの、一瞬を掴む

序盤はやり過ごし、終盤は仕掛ける。この切り替えの感覚が、遊ぶたびに少しずつ研ぎ澄まされていく。どのタイミングで強いカードを使うか、相手がいつ勝ちに来るかを読むか。カードゲームでありながら、心理的な駆け引きの比重がとても大きい。ライナー・クニツィアが手がけたこのゲームは、シンプルなルールの中に、なかなか底が見えない面白さを持っている。

こんな人におすすめ

  • カードゲームが好き
  • 駆け引きや読み合いが好き
  • シンプルなルールで深く遊びたい
  • 家族や友人とさっと遊べるゲームを探している
  • 2人でも、複数人でも楽しみたい

このゲーム、気になったらぜひ実際に遊んでみてください。

ランビーフィッシュ

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