お邪魔もの:その一手は、ミスか、悪意か
カードが配られて、自分の役割をそっと確認する。金鉱掘りか、お邪魔者か。誰が味方で誰が敵か、分からないままゲームが始まる。スタート地点から金塊までは、カード7枚分。順番に道を繋げていくだけの単純な構造なのに、1手目から空気がぴりついている。
役割は、伏せたまま
人数によって妨害者の数は変わるが、必ず金鉱掘りより少ない。誰も自分の正体を明かさず、金鉱掘りは金塊まで道を通せば勝ち、お邪魔者はそれを阻止すれば勝つ。シンプルな対立構造だが、「誰が誰か」が見えないことで一手の重みが大きく変わってくる。
その一手は、ミスか、悪意か
手番では道カードを1枚出すか、妨害カードを使うか、パスをする。ここで道を変な方向に伸ばす人、行き止まりを置く人、相手の道具を壊す人が出てくる。明らかな妨害に見えても、本人は「他に出せるカードがなかった」と言える。手札の都合という建前があるから、わざとなのかミスなのか、外からは判別できない。この曖昧さがゲーム全体に張りつめた緊張感を生んでいる。
道具を壊されると、何もできなくなる
ランプ・つるはし・トロッコ——どれかを壊すカードを前に置かれると、道カードが出せなくなる。直すには対応する修理カードを誰かに出してもらうか、自分で引き当てるしかない。何手も無力化されると、ゲームへの関与がほぼ消えてしまう。だから「誰が誰を直すか」も大きな情報になる。あの人は直してもらえた、あの人は放置された——その動きから陣営を読み取っていく。
ゴールは三つ、本物は一つ
7枚分先には、3枚のゴールカードが裏向きで並べられている。金塊が描かれているのは1枚だけ。残り2枚は石ころだ。地図カードを使うと、そのうち1枚をこっそり覗ける。覗いた人は「ここに金塊がある」「こっちは石ころだった」と他のプレイヤーに伝えられる。ただし、伝える内容が本当とは限らない。お邪魔者なら平気で嘘をつく。情報そのものが、信用の試験になる。
疑心暗鬼が、味方を撃つ
ゲームが進むうちに、「あいつ怪しい」という空気が場に漂い始める。そして手番で道具を壊すカードを持っていれば、その誰かに使いたくなる。だが当てが外れて味方を止めてしまうこともある。妨害者は黙って笑っている。金鉱掘り同士が疑い合うほど、彼らは仕事をしないで済む。疑心暗鬼を煽る側と、煽られる側。ゲームの本当の戦場は、盤面ではなく人の心の中にある。
遊ぶほど、立ち回りが変わる
最初は道を繋げるだけで精一杯かもしれない。でも何度か遊ぶうちに、いつ妨害カードを切るか、誰の道具を直すか、地図で何を覗いてどう伝えるか——一手一手の重みが見えてくる。たった7枚先のゴールが、これほど遠く感じるカードゲームも珍しい。2004年に発売されてから、人数を変えても遊べる柔軟さと、人間の駆け引きの濃さで世界中に広がっていったのも頷ける。
こんな人におすすめ
- 大人数でわいわい遊べるゲームを探している
- 嘘や読み合いのある駆け引きが好き
- シンプルなルールで奥深いゲームをしたい
- 短時間で繰り返し遊べるカードゲームが好き
- 人狼系のゲームが好きな人にも
このゲーム、気になったらぜひ実際に遊んでみてください。

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