クアルト:渡したコマで、負ける

クアルト:渡したコマで、負ける

2人 約15分 8歳以上 対戦

4×4のボードと、16個の木製コマ。並べた見た目は四目並べに似ているが、ルールを聞いた瞬間に「それは知らなかった」と感じる仕掛けがある。コマを置くのは自分だが、どのコマを置くかは相手が決める。

コマに「自分のもの」はない

16個のコマはすべて共有だ。それぞれのコマは、色・高さ・形・中身の4つの属性を持ち、2×2×2×2で16種類がすべて異なる。黒くて低くて丸くて中空のコマ、白くて高くて四角くて中実のコマ、といった具合に。誰かが「黒いコマを使う」と決めるわけではなく、16個すべてをどちらのプレイヤーも使う。

置くコマを、相手が選ぶ

これがクアルトの核心だ。手番のプレイヤーは、まず残っているコマの中から1個を選び、相手に渡す。相手はそれをボード上の好きな場所に置く。次は相手がコマを選んで渡す番になる。つまり「渡す」と「置く」が常に逆の人間に委ねられている。

自分で置く場所は選べるが、何を置くかは選べない。そのことが、このゲームの戦略を根本から変える。

渡したコマで、相手が勝つ

どのコマを相手に渡すかは、攻撃でもあり防御でもある。「このコマを渡したら、相手がここに置いて四目が揃ってしまう」と気づいたときには、別のコマを探す。だが別のコマにも別の危険が潜んでいる。安全なコマを渡しているつもりが、実は相手の罠だったということも起きる。

渡す側が罠を仕掛け、受け取る側がそれをかわす。この往復がゲームの緊張感を作っている。

揃うのは縦横だけじゃない

四目が揃えばいいのだが、揃い方は多い。4つのコマが何か一つでも共通の属性を持っていれば勝利になる。高いコマが4つ並んでも、丸いコマが4つ並んでも、黒いコマが4つ並んでもいい。だから「ここには四角いコマを置かれたくない」という視点と「ここには低いコマを置かれたくない」という視点を同時に持ち続ける必要がある。16個のコマを属性ごとに頭の中で分類しながら、ボード全体を見ている。

見落としたら、相手が宣言する

四目が揃ったとき、プレイヤーは「クアルト」と宣言して初めて勝利になる。見落として宣言しなければゲームは続く。そして相手が気づけば相手が宣言できる。自分の有利な局面を見逃してしまうリスクがあるということだ。終盤になるほど、ボード上のコマは増え、属性の見落としが起きやすくなる。集中の切れた一瞬が、そのまま逆転につながる。時間制限をつけて考える時間を縛ってみると、さらに慌ただしく面白くなる。

遊ぶほど、盤面の先が見えてくる

最初は「とにかく揃わないコマを渡す」だけで精一杯かもしれない。何度か遊ぶうちに、残り枚数の管理、相手が狙っている属性の読み方、複数の揃い方を同時に作る仕掛けが少しずつ見えてくる。短いゲームの中に、深く考える余地がある。スイスの数学者ブレイズ・ミュラーが1991年に考案したこのゲームが、シンプルなルールのまま長く遊ばれているのはそのためだと思う。

こんな人におすすめ

  • 2人でできるシンプルなゲームを探している
  • 頭を使うゲームが好きだが、準備に時間をかけたくない
  • オセロや五目並べが好き
  • インテリアになるくらいおしゃれなゲームが欲しい
  • 短時間で何度も楽しめるゲームを探している


このゲーム、気になったらぜひ実際に遊んでみてください。

ランビーフィッシュ

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