ピロス:置くほど、負けに近づく。

ピロス:置くほど、負けに近づく。

2人 約15分 8歳以上 対戦

玉を1つ、盤のくぼみに置く。カラン、と乾いた音がする。木製の玉、4×4のくぼみが並んだ盤、それだけのシンプルなゲーム。でも遊び始めると、1手ごとに手が止まる。頂点に自分の玉を置いた方が勝ち、というシンプルな目的の裏で、「玉を置きたくない」という奇妙な感覚が生まれてくる。

30個で、30マス

各プレイヤーは15個の玉を持ち、交互に盤へ置いていく。ピラミッドは4×4の16マス、その上に3×3の9マス、2×2の4マス、頂点の1マスで合計30マス。玉の総数とちょうど一致する。

つまり、単純に順番に置いていけば、最後の1個を頂点に置くのは玉を余らせた方だ。置くゲームなのに、置くほど勝ちが遠のいていく。この逆説がピロスの中心にある。

同じ色で四角を作ると、玉が戻ってくる

このゲームには「自分の玉だけで正方形が成立すると、盤上の自分の玉を最大2個まで手元に戻せる」というルールがある。

一度置いたものが手元に戻る。この回収を使わなければ勝てない。だから、盤の上で自分の色の四角をどう成立させるか、その1点に思考が集中する。相手より少ない手数で頂点へたどり着くための、唯一の道だ。

盤上の玉を、上に持ち上げる

手番のたびに手元の玉を消費する必要はない。

すでに盤上に置いてある自分の玉は、上の段に空いている四角があれば、そこへ移動させることができる。手持ちを減らさずに手番を消化できる。この移動をどこで挟むかで、盤面の形と玉の残数がじわじわ変わっていく。

相手には、置かせる

自分の四角を作るだけでは足りない。相手が四角を作りそうなら、その1マスに自分の玉を先に置いて成立を防ぐ。相手に多く置かせたい、でも自分の四角も作りたい。この二つの狙いが同じ盤の上で常にぶつかる。

盤はたった16マスの小ささだ。それなのに、どの1手も自分と相手の残数を同時に動かしていく。

遊ぶほど、読みが深くなる

最初は自分の四角を成立させることで精一杯かもしれない。でも何度か遊ぶうちに、相手の四角を先に潰す動き、上段への移動を挟むタイミング、数手先の玉の残数を意識した選択が、少しずつ見えるようになってくる。

盤はたった16マス、玉は白と黒だけ、ルールもほぼこれで全部だ。それなのに、対面で遊ぶと1手ごとに長い時間を使うことになる。フランスのギガミック社から1994年に発表されたこの作品が、30年以上アブストラクトの定番として残っているのは、そのシンプルさと深さの対比のためだと思う。

こんな人におすすめ

  • 2人でじっくり考えるゲームがしたい
  • 短時間で深い読み合いを楽しみたい
  • 木製の美しいコンポーネントが好き
  • クアルトのようなアブストラクトゲームが好き
  • 将棋・チェスなどの実力勝負が好き


このゲーム、気になったらぜひ実際に遊んでみてください。

ランビーフィッシュ

東京の北千住にあるボードゲームカフェ&ショップ ランビーフィッシュでは、このゲームを含む700種類以上のゲームが楽しめます。ルールがわからなくても大丈夫。スタッフが丁寧に説明するので、初めてのゲームでも安心して遊べます。

👉 ランビーフィッシュのホームページはこちら(別タブで開きます)

ブログに戻る