パンダロイヤル:振るダイスは、増えていくだけ
テーブルに配られるのは、黄色い6面ダイスがひとつ。それだけだ。箱の中には100個以上のダイスが眠っているのに、最初の手のひらにはたった1個しかない。転がしても、当然、軽い。でも10ラウンド後、この手の中では10個のダイスが音を立てて転がることになる。
1個から10個へ
ラウンドの数が、そのまま振るダイスの数になる。1ラウンド目は1個、2ラウンド目は2個。減ることはない。失うこともない。手のひらの中身が、確実に1個ずつ増えていく。ラウンドを重ねるごとに音が大きくなり、両手を使ってようやく包める10個を一度に振る瞬間が、このゲームの締めになる。増えるだけの構造が、これほど心地よいとは思わなかった。
選んで、次の瞬間に振る
振ったあと、袋から取り出されたダイスの中から1個を選ぶ。取ったダイスは、次のラウンドでもう振れる。集めて、育てて、しばらく待ってから使う。そういう遅延がない。今選んだものが、すぐ次の瞬間に音を立てて転がる。この距離の近さが、10ラウンド続く選択の緊張を保っている。
ダイスは、袋から偶然出てくる
何を集めるかは自分で決められるが、何が出てくるかは決められない。プレイ人数プラス1個のダイスが、毎ラウンド袋から取り出される。緑の20面ダイスが欲しくても、袋から出てこなければ選びようがない。並んでいる色を見ながら、自分の手持ちとの相性で1個を選ぶ。狙って集めるというより、出てきたものから最善を拾う感覚に近い。
色ごとに、数え方が違う
黄色は出目そのまま。紫は2倍。緑は20面ダイスなので大きな数字が出やすい。青は出目そのままだが、ラメの入った特別な青が1個でも混ざっていれば青の合計が2倍になる。赤は集めた数と出目の合計を掛け合わせるが、半分の面が黒でマイナス。集めれば集めるほど、振れ幅が大きくなる。振ったあとの計算までゲームの一部で、どの色を厚くするかで最終盤の伸びが変わる。
白は、誰かの1個と交換
白いダイスを持っているプレイヤーは、他のプレイヤーの手持ちから1個を選んで自分の白と交換できる。数ラウンドかけて集めてきた誰かの緑の20面ダイスが、白1個であっさり自分のものになる。集められる側から見ると、育ててきた手持ちの中身が突然入れ替わる。この一手だけで、卓の空気が変わる。
負けると、次に振れるダイスが増える
そのラウンドで得点が低かったプレイヤーには、ピンクの12面ダイスが渡される。次のラウンドで振れる、救済用のダイスだ。勝った人は次のドラフトで先に選べる。負けた人は次に振れるダイスが1個増える。前に出た人にも、後ろにいる人にも、次のラウンドへの何かが手渡される。だから沈んでも卓に残れる。
10個を振る、最終ラウンド
両手で包んでテーブルに転がすと、色とりどりのダイスが跳ねていく。10ラウンドをかけて自分で選んできた10個だ。何色を厚くしたか、どこで冒険したかで、最後の数字の伸び方が違ってくる。全員の合計点が並んだとき、そこに至るまでの選択が数字の形で見えてくる。運が乗った人も、堅実に積んだ人も、それぞれの10個を振り終える。
こんな人におすすめ
- ダイスを振る手応えが好き
- 大人数(6人以上)で気軽に盛り上がるゲームを探している
- ルール説明が短いゲームがいい
- 集めて育てていく感覚のあるゲームが好き
- 短時間で満足感のあるゲームがほしい
このゲーム、気になったらぜひ実際に遊んでみてください。

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