ファイブシーズンズダイス:中途半端が、一番痛い
サイコロを5つ振る。出た目を見て、どのトラックの駒を進めるかを選ぶ。やることはそれだけだ。でも実際に遊んでみると、毎手番ちょっとした覚悟を求められる場面が続く。
出した駒は、マイナスから始まる
ボードには5本のトラックが並ぶ。春、夏、秋、冬、梅雨。それぞれ序盤のマスにはマイナス点がついている。駒を出した瞬間から、その駒は赤字を抱えた状態だ。奥のマスまで進めて初めてプラスに転じる。つまり、中途半端な位置で止まってしまった駒は、得点どころかマイナスを積み上げるだけの存在になる。
出すなら、覚悟を決める
だからといって、駒を出さなければ安全というわけではない。出さない限り、そのトラックの得点はゼロのまま。出して奥まで進めた駒だけが大きな点数をもたらす。問題は、どのトラックをどこまで進められるかがサイコロに左右されることだ。「このトラックで駒を出したはいいが、その目がなかなか出ない」——そうなると、中途半端な位置で手番が終わり続ける。出す判断と出さない判断、どちらを選ぶかがゲーム全体の骨格になる。
4つの駒を、どう使うか
各プレイヤーが持つ駒は4つ。同じトラックに自分の駒を2つ出すことはできないため、最大で4本のトラックに分散させることになる。しかし全部のトラックに出すことが正解とは限らない。集中して進めたトラックが高得点をもたらし、手薄なトラックは切り捨てる——そういう割り切りが結果的に効いてくる。どのトラックを「やる」と決めて、どのトラックを「捨てる」と決めるか。この選択がゲームを通じてついてまわる。
サイコロが、計画を揺さぶる
手番では5つのサイコロを振り、気に入らない目があれば任意の数を1回だけ振り直せる。出た目の中から1種類を選び、その数だけ駒を進める。進みたいトラックの目が多く出ればいいが、そう都合よくはいかない。「進めたいのに目が出ない」「出ても1つしかない」——そのたびに、別のトラックで妥協するか、振り直しに賭けるかを判断する。計画通りにいかないことが前提で、その中でどう動くかを考えるのがこのゲームの面白さだ。
パールも、忘れずに
サイコロにはトラックの目とは別に、パールの目がある。1手番でパールの目が2つ以上出ると、パールチップが1枚もらえる。ゲーム終了時にパールチップを1枚も持っていないと、マイナス10点という大きなペナルティを受ける。振り直しの際に「パールを残しておくか、進みたいトラックの目に賭けるか」という判断も毎手番に加わってくる。
車輪とフクロウ、欲しいマス
トラックには特殊なマスが混じっている。車輪のマスに止まると任意の駒をもう1マス進められ、フクロウのマスに止まると手番をもう1回行える。どちらも、じりじりと進めたいときに効いてくる。こうした特殊マスの存在が、ただ数の多い目を選ぶだけでない読みを生んでいる。
短いけれど、密度がある
1ゲームは15分ほど。それでも毎手番、出す・出さないの判断、振り直しの使い方、パールの確保——小さな選択が積み重なる。遊び終えると「次はもう少しうまく動ける」という感覚が残る。ライナー・クニツィアのケルトダイスを新しいアートワークでリメイクした作品だ。
こんな人におすすめ
- シンプルなルールで悩みたい
- 短時間でサクッと1ゲーム遊びたい
- 家族や友人と気軽に楽しみたい
- ダイスゲームが好き
- ボードゲームを初めて遊ぶ人にも
このゲーム、気になったらぜひ実際に遊んでみてください。

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