キャントストップ:やめていい。やめられない。
サイコロを4つ、まとめて振る。出た目を2つずつに分けて、合計値のレーンを進める。それだけのゲームだ。やめたければいつでもやめられる。次の手番ではそこから再開できる。なのに、やめられない。
■4つを、2つずつに
手番でやることはシンプルだ。サイコロを4つ振り、2個ずつ2組に分けて、それぞれの合計値のレーンを進める。分け方は自分で決める。たとえば1・2・3・6が出たら、[1+2]と[3+6]にして3と9を進めるか、[1+3]と[2+6]にして4と8を進めるか。同じ出目でも、どう組み合わせるかで進めるレーンが変わる。ここに最初の判断がある。
■3列という制約
1回の手番で進められるレーンは3つまでだ。一度選んだレーンはその手番中は変えられない。4つ目のレーンに足を踏み入れようとしても、そこには進めない。この制約がゲームを締め付ける。欲しい目が出ても使えない。使えるレーンに合う目が出なければ、その時点でバースト——この手番で進んだ分がすべて消える。
■出やすい目ほど、遠い
2から12まで、レーンの長さはそれぞれ違う。7は最も出やすい目だが、ゴールまでのマス数も最も多い。逆に2や12は滅多に出ないが、ゴールまでが短い。確率が高いレーンを攻めれば安定するが、なかなかゴールに届かない。確率が低いレーンを狙えば一気に詰められるが、目が出ない手番が続く。どのレーンを選ぶかは、リスクの取り方の問題でもある。
■やめていい。でも、やめられない。
バーストする前に「ストップ」と宣言すれば、進んだ分が確定して手番が終わる。ルール上はいつでもやめられる。なのに、あと1回振りたくなる。さっき3マス進んだ。もう1回振れば、もう少し稼げるかもしれない。その「かもしれない」が判断を鈍らせる。そして振る。出ないこともある。さっきバーストした相手を笑っていた自分が、まったく同じ顔をしている。
■相手のレーンも、見える
自分が進めているレーンに、相手のコマが見える。先を走られているレーンを逆転するには、今のうちに稼いでおきたい。焦りが出ると、やめどきはさらに遠のく。完全な運ゲーに見えて、どのレーンを選ぶか、どこで手を止めるか、という判断が積み重なっていく。最後に物を言うのは確率の知識より、自分の感情をどう扱うかだ。
■何度でも、同じ顔をする
遊ぶほど、自分のパターンが見えてくる。慎重すぎて追いつけない人、攻めすぎてバーストを繰り返す人。どちらも笑える。シド・サクソンが1980年に発表したこのゲームが40年以上遊ばれ続けているのは、そういう人間の性質を、4つのサイコロだけで引き出す設計にあると思う。
こんな人におすすめ
- シンプルなルールで盛り上がりたい
- 家族や友人と気軽に遊びたい
- 運だけじゃないゲームを探している
- サイコロゲームが好き
- 短時間でさくっと遊びたい
このゲーム、気になったらぜひ実際に遊んでみてください。

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