リビングフォレスト:3つの道、どれを行く
森が燃えている。悪しき鬼火が聖樹を狙い、炎は止まらない。プレイヤーは自然の精霊となって森を守るのだが、守り方はひとつではない。炎を消すか、樹を植えるか、花を集めるか。3つの道がある。どれを選ぶかは、自分で決めるというより、ゲームが進む中で決まっていく。
3つの勝ち筋
このゲームの勝利条件は3種類ある。炎タイルを12枚消す、護りの木を12種類植える、聖なる花を12個集める。どれか一つをラウンド終了時に達成したプレイヤーが勝利だ。最初から「自分は炎を消す」と決め打ちできればシンプルだが、実際にはそう単純にいかない。序盤に手に入るカードや護りの木の組み合わせを見ながら、自然と向いている方向が見えてくる。気づいたときには、道が決まっている。
カードを引く、止まる
各ラウンドの前半、全員が同時に自分の山札からカードをめくっていく。カードには水・葉・花・風などのシンボルが書かれており、アクションフェーズで使う資源になる。多く引くほどシンボルは増えるが、リスクもある。孤立シンボルが3つ出るとバーストし、その後のアクションが1回に制限される。どこで止まるか、もう1枚引くか。自分のデッキの癖を読みながら、ギリギリを攻める判断が続く。
デッキが、方向を教えてくれる
序盤に購入できた守護獣カードや、森に植えた護りの木の種類によって、どのシンボルが多く出るかが変わってくる。水シンボルが豊富なデッキになってきたなら、炎を消す道が現実的になる。花シンボルが増えてきたなら、花を集める方向が見えてくる。最初から戦略を設計するのではなく、手元に育ってきたものを見ながら方向を調整していく。この「適応していく感覚」がこのゲームの醍醐味だ。
炎は、早い者勝ち
アクションフェーズは手番順に一人ずつ行う。ここで初めて相手の状況が見える。前の手番のプレイヤーが炎を消してしまえば、後の手番のプレイヤーはその炎を消せない。新たなカードの購入も、補充はラウンド終了時のため先手番が有利だ。相手の水シンボルの量を確認しながら「先に動くべきか」「あえて残すか」を判断する。デッキを育てる静かな作業の中に、こうした競争の緊張感が走っている。
精霊の輪を、駆け抜ける
円形のボード「精霊の輪」の上で、各プレイヤーの駒が少しずつ動いていく。風シンボルを使って駒を進めると、止まったマスのボーナスが得られる。さらに、前にいる相手の駒を飛び越えると相手の勝利タイルを奪える。奪われた勝利タイルはゲーム終了時の条件判定に関わるため、無視できない要素だ。大きな3つの勝ち筋の傍らで、小さな駆け引きがもう一本走っている。
遊ぶほど、読める部分が増える
最初は「カードをめくって、シンボルを使う」という流れを追うだけで十分かもしれない。何度か遊ぶうちに、どの守護獣を購入すれば自分のデッキがどう変わるか、どの護りの木が複数の勝ち筋を支えるかが見えてくる。選択肢の多さが最初は戸惑いになり、やがて手応えに変わる。Aske Christiansenがデザインし、2022年にドイツ年間ゲーム大賞エキスパート部門を受賞したこの作品が、繰り返し遊ばれる理由はそこにある。
こんな人におすすめ
- 毎回違う戦略を試したい
- デッキを育てる感覚が好き
- 運と判断が両方あるゲームが好き
- 自然や動物モチーフのアートワークが好き
- 中程度の複雑さのゲームをさがしている
このゲーム、気になったらぜひ実際に遊んでみてください。

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