ことばのクローバー:書いた本人は、見ているしかない

ことばのクローバー:書いた本人は、見ているしかない

3〜6人 約30分 10歳以上 協力

マジックペンを手に取り、クローバー型のボードに向かう。4枚のキーワードカードをくぼみにはめ込むと、各辺に2つの言葉が並ぶ。「クライミング」と「梨」。この2語を1つの言葉で繋がなければならない。隣の辺には別の2語。書きかけてはペンを止め、また考え直す。書き終わって顔を上げると、他のプレイヤーはまだ唸っている。

2つの言葉を、1つで繋ぐ

1語で2つの言葉を繋ぐのは、思いのほか難しい。あまりに直接的だと片方しか連想されない。あまりに抽象的だとどちらにも届かない。ちょうど中間のどこかに、伝わる言葉がある。書いては消し、消しては書き直す。マジックペンを握ったまま、まだ口に出していないだけで頭の中は忙しい。

1枚のカードが、2つの辺に関わる

クローバー型の盤面はよくできている。中央にはめ込まれた4枚のカードは、それぞれ隣り合う2枚と接している。だから1枚のカードは、2つの辺で別々のヒントの素材になる。「梨」というカードは、上の辺では「クライミング」と組み合わさり、横の辺では別の言葉と組み合わさる。同じ単語を、隣に来る相手によって違う角度から見直す必要がある。1枚動かすと2つのヒントが影響を受ける。

書いたら、シャッフルされて、見守るだけ

ここがこのゲームの妙な体験だ。書き終えたヒントは、カードが外されてシャッフルされ、ダミーカードが1枚加わって他のプレイヤーへ渡される。彼らは協力して、どのカードがどの位置に戻るかを議論する。

そのあいだ、書いた本人は黙って見ているしかない。「あ、そっちじゃない」と言いたくなる場面が必ず来る。違う、そこじゃない。でも口を挟めない。書いたヒントが、自分の意図とは違う読まれ方をしていくのをただ見守る。歯がゆさと、笑いと、諦めが同時に来る。

ダミーの1枚が、空気をかき回す

シャッフルされるカードの中には、最初は持っていなかったダミーが1枚混ざる。プレイヤーは5枚から4枚を選び、配置を考える。この余分な1枚が、議論を確実に揺らす。「これが入るならこっちは外れる」「いや、こっちのヒントはこのカードのほうが合う」。1枚多いだけで選択肢は跳ね上がる。

伝わったときの、あの感覚

全員が議論を終えてカードを置き、答え合わせをする。自分の書いた言葉が意図どおりに読まれていたとわかった瞬間、声がもれる。逆に、まったく違う配置になっていたときの脱力もある。どちらの結果も、誰かのせいにはならない。書き手と読み手のあいだに、ただ言葉の橋がうまく架かったか架からなかったかがあるだけだ。

遊ぶ相手によって、毎回違う顔になる

連想のクセは人によってまったく違う。同じ言葉から、誰がどんな橋を架けるか。何度か遊ぶうちに、「この人ならこの表現で伝わるはず」という感覚が芽生えてくる。相手のことばの輪郭を、少しずつ覚えていく遊びでもある。

こんな人におすすめ

  • 協力型のワードゲームが好き
  • 連想ゲームや言葉遊びが得意
  • 3〜6人で気軽に遊べるパーティゲームを探している
  • 大人同士でじっくり言葉を選ぶゲームを楽しみたい
  • チームで一緒に頭を悩ませる時間が好き

このゲーム、気になったらぜひ実際に遊んでみてください。

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