カードを1枚ずつ出して、数字を比べる。大きい数字を出した人がその勝負を取る。トリックテイキングの基本ルールはそれだけだ。ただしこのゲームでは、勝ちすぎると得点にならない。9回の勝負のうち、ぴったり2回。多くても少なくても0点になる。
ぴったり2回だけ、勝つ
9回の勝負でちょうど2回だけ勝ったプレイヤーが得点を得る。1回しか勝てなくても、3回勝ってしまっても、そのラウンドは無得点だ。
数字の大きいカードを出せば勝てる。ここまではいつものトリックテイキングだ。でもこのゲームでは、勝てる状況で勝たないという判断がいくつも訪れる。「ここで出したら勝ってしまうな」と気づいたときの、あの躊躇を味わうためのゲームだ。
3回目は、「ミー」で脱落
2回目のトリックを取ったら「ヒーフー」と宣言してコマをボードに立てる。そして3回目を取ってしまったら「ミー」と言ってコマを倒す。3トリック目を取った人はそのラウンドから脱落し、残った手札は捨てられ、得点も入らない。
だから2回勝った後は、極力トリックを取らないように立ち回る。手札に残った大きな数字が急に邪魔になり、リードカラーがあれば必ず同じ色を出さなければならないという縛りに翻弄される。今回はさすがに勝たないだろう、と思って出したカードで、しっかり勝ってしまう。そういう場面が何度も訪れる。
遅く達成した方が、得点が高い
2回目のトリックを他プレイヤーより遅く達成したほど、獲得できる勝利点は高くなる。だから早めに2回勝って安心したいところをこらえて、粘る判断が生まれる。
ただし粘りすぎて9回の勝負が終わる前に2回に届かなければ0点。この綱渡りが、9トリックのあいだ緊張感を切らせない。
手札は、始まる前に整える
4人なら13枚、5人なら12枚のカードが配られる。そこから使わないカードを選んで捨て、9枚に絞ってから勝負を始める。
最強クラスの数字を残せば確実にトリックを取れる。でも取りすぎのリスクが上がる。かといって弱いカードだけを残すと、狙ったタイミングで勝てない。手札を整える段階で、そのラウンドの戦略はほとんど決まっている。
勝つと、次を仕切ることになる
トリックを取った人が次のリードプレイヤーになる。リードプレイヤーはどの色で勝負を始めるかを選べるが、他のプレイヤーはその色を持っていれば必ず出さなければならない。
つまり、勝った瞬間から次の勝負の主導権も自分に回ってくる。2回目を取った直後は、この主導権が重荷になる。強いカードで勝負を始めれば、また自分が勝ってしまう。この連鎖が、後半のプレイを難しくしている。
シンプルなルールの奥にあるもの
最初は「ぴったり2回」がこんなに難しいのかと驚く。何度か遊ぶうちに、手札の残し方や勝つタイミングの見極め方が少しずつ身についてくる。相手の残り手札を数えながら、自分が今のトリックを取るべきかを判断する。この読み合いが、シンプルなルールの奥に隠れている。
数字比べというトリックテイキングの原型に「勝ちすぎ禁止」という一点を加えただけで、まったく違う緊張感が生まれている。
こんな人におすすめ
- トリックテイキングを初めて遊ぶ
- シンプルなルールで奥深いゲームをしたい
- 4〜5人で短時間の駆け引きを楽しみたい
- 読み合いや心理戦が好き
- 「ぴったり」を狙うジレンマを味わいたい
このゲーム、気になったらぜひ実際に遊んでみてください。

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