コーヒーラッシュ:注文は、増える一方だ。
注文カードが並んでいる。氷、牛乳、コーヒー豆——カップに材料を集めれば完成だ。ルールはシンプルで、コンポーネントはかわいい。遊び始めるまでは、のんびりしたカフェゲームだと思っていた。
ボードを歩いて、材料を集める
4×4のグリッドボードに、材料が配置されている。自分のバリスタ駒を縦横に最大3マス動かし、通ったマスの材料を手に入れる。集めた材料を注文カードの指定通りにカップへ入れれば、注文完成だ。
駒をどう動かすかが最初の頭の使いどころになる。欲しい材料が離れた場所にあれば、3歩の中でどう経路を組むかを考える。隣に他のプレイヤーの駒があっても通過はできるが、そこで止まることはできない。小さなパズルが、毎手番続く。
達成すると、相手の注文が増える
このゲームの核心はここにある。
注文を1つ達成すると、他のプレイヤー全員の注文が1枚ずつ増える。自分がうまくこなすほど、相手の手元には処理しきれない注文が積まれていく。そして相手が達成すれば、今度は自分の注文が増える。
全員が必死にこなし、全員の注文が雪だるま式に増えていく。カフェのキッチンがどんどん荒れていく感覚は、このルール一つから生まれている。
4手番で、流れていく
注文カードには制限時間がある。達成できないまま手番を重ねると、カードは少しずつ下にスライドしていく。4手番以内に達成できなければペナルティだ。マイナス評価がついて、5枚溜まるとゲーム終了の引き金になる。
自分の注文を優先するか、材料の取り方を先に整えるか。焦りが判断を狂わせる場面が出てくる。時間切れになりそうな注文を見切るという選択も、このゲームでは重要になる。
カップの中は、全か無か
集めた材料はカップに入れるが、一度入れた材料は個別に取り出せない。途中で違う注文に使いたいと思っても、カップの中身をまるごと捨てるしかない。
「この材料、あっちの注文にも使えたのに」と気づく瞬間が来る。捨てるかどうかの判断も、ゲームの中に静かに織り込まれている。
能力を開放するか、点を守るか
達成した注文カードは1枚1点になる。その得点カードを3枚まとめて捨てると、個人ボードのアップグレードタイルを1枚解放できる。移動できるマス数が増えたり、材料を扱いやすくなったりと、能力は確かに強くなる。
ただし解放したタイルには2点が印刷されていて、ゲーム終了時にその点が加算される。差し引きすると、3点を捨てて2点を得る計算だ。短期的な得点を犠牲にして、後半を有利に動くための投資になる。どこで開放するか、そもそも開放するかどうかも含めて、プレイヤーごとに判断が分かれるところだ。
気づいたら、追い込まれている
遊び始めは余裕がある。でも中盤になると、注文がじわじわと積み上がってくる。自分がさばいたつもりでいるのに、相手の達成のたびに手元が増えていく。やがてどの注文も時間切れになりそうで、何を優先するかの判断が追いつかなくなる。
どの材料を取るか、どの注文を諦めるか、能力をいつ開放するか——やることはシンプルなのに、選択がずっと重い。ハン・ウィジンが設計したこのゲームは、かわいい見た目のまま最後まで手を緩めない。
こんな人におすすめ
- カフェやコーヒーが好き
- 短い時間でしっかり頭を使いたい
- かわいいコンポーネントが好き
- 友人や家族と、ワイワイ遊びたい
- シンプルなルールで、じわじわ追い込まれる感覚を楽しみたい
このゲーム、気になったらぜひ実際に遊んでみてください。

東京の北千住にあるボードゲームカフェ&ショップ ランビーフィッシュでは、このゲームを含む700種類以上のゲームが楽しめます。ルールがわからなくても大丈夫。スタッフが丁寧に説明するので、初めてのゲームでも安心して遊べます。
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