カスカディア:2つのパズルを、同時に解く。
六角形のタイルが、手元に少しずつ増えていく。山、川、森林、湿地、大平原——北アメリカの自然を模した地形が描かれたタイルを並べ、その上に野生動物のコマを置いていく。穏やかなテーマだが、手番のたびに判断が重なる。どのペアを選ぶか、どこに置くか。その問いが、ゲームが終わるまで続く。
取るのは、必ずペアで
場には常に、生息地タイルと動物コマのペアが4組並んでいる。自分の手番では、この中から1組を選んで取る。タイルだけを取ることはできない。コマだけを取ることもできない。欲しい地形のタイルを取ると、セットになっているコマも一緒についてくる。そのコマが、自分の動物の配置計画とかみ合うとは限らない。欲しい動物のコマを取ると、今度はタイルの地形が合わない。この「どちらかを諦める」という選択が、毎手番ついてまわる。
地形は、つながるほど得点になる
取った生息地タイルは、すでに置いたタイルと辺が接するように配置する。同じ地形が連続してつながるほど得点が高くなる仕組みなので、川は川と、森は森とつながるように意識して並べていきたい。ただ手元に来るタイルは毎回選べるわけではないため、思い通りに伸ばせないことも多い。隙間ができないように整えながら、地形のつながりを最大化していく。これが一つ目のパズルだ。
動物は、種類ごとに得点の文法が違う
地形タイルの上には動物コマを置けるが、置ける動物はタイルに描かれた種類のみだ。クマ、エルク、サケ、タカ、キツネの5種類がいて、それぞれ得点の仕方が異なる。ゲームごとに得点カードが変わるので、「今回のクマはどう置けば点になるか」を毎回確認することになる。地形のパズルと動物のパズルは互いに干渉する。地形を優先してタイルを取ると、動物を置きたい場所が合わなくなる。動物を優先すると、地形がバラバラになる。どちらかを立てればもう一方が崩れる。これが二つ目のパズルだ。
自然トークンという、小さな救済
手番の中で「自然トークン」を得られることがある。このトークンを使うと、場のペアを自由に組み替えて取ることができる。欲しいタイルと欲しいコマを別々のペアから選んで組み合わせる、いわば縛りの一時解除だ。強力な手段だが枚数に限りがあるので、使いどころを見極めることになる。どこで使うか、それとも温存するか——この判断もゲームの奥行きの一部になっている。
相手のボードが、気になりはじめる
カスカディアのインタラクションは穏やかだ。相手の邪魔を直接するルールはない。ただ、自分が欲しいペアを相手に先に取られることはある。同じ地形の一番大きなグループを持つプレイヤーにはボーナス点が入るルールもあるため、相手がどの地形を伸ばしているかは自然と目に入ってくる。静かな競争が、テーブルの上にゆっくり広がっていく。
遊ぶたびに、問いが変わる
得点カードの組み合わせが毎回変わるため、同じプレイが繰り返されることがない。前回はサケを優先したが、今回はタカの得点条件が有利に見える——こうした判断の出発点が毎ゲーム異なる。完成した盤面を見比べると、同じルールから生まれたとは思えないほど形が違う。それぞれが自分の自然環境を育てていくような感覚が、このゲームの静かな手応えになっている。
こんな人におすすめ
- パズルが好き
- 穏やかな雰囲気でじっくり考えたい
- ルールはシンプルでも、深みのある遊びをしたい
- 自然・動物のテーマが好き
- ボードゲームをあまり遊んだことがない
このゲーム、気になったらぜひ実際に遊んでみてください。

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