アグリコラ 牧場の動物たち:24手番で、農場を仕上げる

アグリコラ 牧場の動物たち:24手番で、農場を仕上げる

2人用 約30〜45分 10歳以上 対戦

箱を開けると、木製の羊、豚、牛、馬が出てくる。どれも小さくて、ころんとしていて、並べているだけで気分がいい。テーマは牧場経営。柵を張り、動物を集め、厩や建物を建てていく。かわいらしい題材だ。でも遊び始めると、手番の一つひとつが妙に重い。3人の働き手を8ラウンド動かして、それで終わり。全部で24手番しかない。

3人×8ラウンドで、農場を仕上げる

このゲームで自分に与えられているのは、3人の働き手と8ラウンドだけだ。

毎ラウンド、二人が働き手を1人ずつ交互に配置してアクションを行う。両者が3人置き終わったらそのラウンドは終わり。8ラウンド繰り返して終了する。単純な計算をすると、自分が使える手番は全部で24回。この中で、木材や石材を集め、柵を張って牧場を作り、動物を集め、繁殖させ、建物を建て、農場を拡張する。やりたいことは山ほどあって、手番はまったく足りない。何かを取れば、必ず何かを諦めることになる。この窮屈さが、最初から最後まで続く。

動物は、2頭いないと増えない

ラウンドの終わりに繁殖フェイズがある。農場に同じ種類の動物が2頭以上いれば、1頭増える。逆に言えば、1頭しかいなければ何も起きない。

だから羊を1頭だけ抱えていても意味がない。ペアを揃えた瞬間から農場が動き始める。早くペアを作ってしまえば、以降のラウンドで自動的に頭数が増えていく。逆に、ペアが揃わないまま中盤に入ると、急に苦しくなる。動物を取るタイミングも、種類の選び方も、この「2頭以上」というルールを軸に決まってくる。

取らずに置けば、山が育つ

盤上のいくつかのアクションスペースは累積補充になっている。誰も取らなければ、毎ラウンド資源や動物が積み上がっていく。

早いラウンドで取れば少ない量しか手に入らない。数ラウンド待てば大きな山になっているが、その間に相手が先に取ってしまうかもしれない。取りに行くか、もう1ラウンド待つか。相手が今それを欲しがっているか。この判断が、ラウンドごとに繰り返される。木材ひとつ取るにも、周りの状況を見ながら計算することになる。

同じアクションは、二人で使えない

アクションスペースには、それぞれ1ラウンドに1人しか置けない。相手が先にそこへ働き手を置けば、その手番でそのアクションは消える。

だから欲しいアクションがあるとき、自分の何番目の手番でそこへ行くかを考える。相手が狙っていそうなら、先に押さえるべきか。それとも、相手が別のところへ行くのを待って、後回しにできるものは後回しにするか。ラウンドの序盤は特に神経を使う。

建物が、方針を決める

BIG BOX版には、基本の建物タイルに加えて多くの拡張タイルが入っている。ゲームごとに使う建物の組み合わせが変わるので、毎回の農場の方針も変わる。

ある建物は羊を優遇し、別の建物は石材を得点に変える。序盤にどの建物を建てるかで、その後何を集めるべきかがおおよそ決まる。逆に、建物を無視して動物と柵に集中する道もある。手番が足りない以上、全部はできない。何を軸に24手番を組み立てるか。この選択が毎回のゲームの表情を変える。

読み合いの、静かな深さ

このゲームには、隠された情報も、サイコロも、カードの引き運もない。盤上のすべてが二人に見えている。だから、進めば進むほど読み合いになる。相手がこの手番でどこへ置くか、次のラウンドで何を狙ってくるか、考えれば考えるほど分かるようになっていく。かわいい動物コマを並べながら、外から見ればかなり地味なことを真剣にやっている。何度か遊ぶうちに、24手番の配分に自分なりの筋道が見え始める。牧歌的な見た目のまま、判断は静かに深くなっていく。ウヴェ・ローゼンベルクが本家アグリコラから重い要素を落として2人用に仕立てたこの作品は、その削ぎ落としの妙で長く遊ばれ続けている。

こんな人におすすめ

  • じっくり考える2人用ゲームが好き
  • 運の要素が少ないゲームが好き
  • カップル・夫婦で長く遊べる定番を探している
  • アグリコラは重すぎると感じていた
  • かわいいコンポーネントで頭を使いたい

このゲーム、気になったらぜひ実際に遊んでみてください。

ランビーフィッシュ

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