アカデミー:役割が変わると、敵も変わる。

アカデミー:役割が変わると、敵も変わる。

3〜4人 約30分 10歳以上 対戦

カードを配り終えた瞬間、まず確認するのは手札ではなく、自分の役割だ。キャプテンなのか、マスターマインドなのか、チームプレイヤーなのか。役割によって、このラウンドで何をすべきかがまるごと変わる。アカデミーは、そういうトリックテイキングだ。

4つの役割、それぞれの目標

4人で遊ぶとき、プレイヤーは座席順にキャプテン、マスターマインド、チームプレイヤー、レヴェルという役割を持つ。

キャプテンとチームプレイヤーは同じチームだ。2人の取ったトリック数の合計がマスターマインドを上回れば、どちらにもメダルが入る。マスターマインドはその逆——2人の合計に追いつくか上回れば1枚もらえる。そしてレヴェルは両者の争いとは関係なく、取り札に3色以上のスートが含まれていればメダルを得る。

目標がバラバラなまま、全員が同じトリックを奪い合う。

マスターマインドだけが、ルールを作る

ラウンドが始まる前に、マスターマインドは特権を持つ。数枚のカードの中から1枚を選び、切り札の色を決めるか、そのラウンド限りの特殊ルールを設定するかを選ぶ。残ったカードはチームプレイヤーに渡り、チームプレイヤーがもう一方を決める。

特殊ルールの多くはマスターマインドに有利な内容だ。「カードを伏せて出せる」「毎トリック、誰かと手札を1枚交換できる」——そういう仕組みをマスターマインド自身が整えてから、勝負が始まる。

1対2の不利を補う設計としては、よくできている。

相談できない、でも協力する

キャプテンとチームプレイヤーは味方同士だが、ゲーム中に作戦を話し合うことはできない。どちらがトリックを取るべきか、手の内を明かすことは禁じられている。

だから相手の出したカードから意図を読む。強いカードを出してきたのか、わざと負けにいったのか。それを判断しながら自分のカードを選ぶ。会話なしの連携は、慣れないうちは噛み合わない。うまくいったときには、少し誇らしくなる。

レヴェルという、第三の勢力

4人戦にのみ登場するレヴェルは、どちらの陣営の争いにも巻き込まれない。取り札に3色以上のスートが含まれていればメダルが入るため、トリックをたくさん取ることより、色の分散を意識して動く。

マスターマインドとキャプテン+チームプレイヤーがお互いを意識してピリピリしているところに、レヴェルだけが別の計算をしている。その独自の存在感が、4人戦に厚みを加えている。

勝利条件が、二段階になっている

メダルを3枚集めれば勝利に近づくが、それだけでは終わらない。メダルを3枚持った状態で、さらに紫7のカードをトリックで取ることが勝利条件だ。

序盤はメダルを積み上げる地味な戦いが続く。だが誰かがメダル3枚に達した瞬間、紫7をめぐる争奪戦に変わる。ゲームの空気が変わるのが、はっきりわかる。

役割が回るたびに、見え方が変わる

ラウンドが終わると、役割は時計回りに移る。キャプテンだった人がチームプレイヤーになり、マスターマインドだった人がキャプテンになる。同じ手札の強さでも、役割が変われば動き方が変わる。マスターマインドを経験した後にキャプテンを担うと、相手がどう仕掛けてくるかが少しだけ見えてくる。

繰り返し遊ぶほど、それぞれの役割への理解が積み上がっていく。Manny Dominguezが設計したこの構造は、コンパクトな箱の中に思いのほか多くのものを詰め込んでいる。

こんな人におすすめ

  • トリックテイキングに慣れてきて、次の一手を探している
  • 毎ラウンド状況が変わるゲームが好き
  • 30分以内でしっかり考えたい
  • 友人や家族と3〜4人でよく遊ぶ
  • 非対称な役割のあるゲームが気になっている

このゲーム、気になったらぜひ実際に遊んでみてください。

ランビーフィッシュ

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