ミクロマクロ:クライムシティ:地図一枚で、時間を追う

ミクロマクロ:クライムシティ:地図一枚で、時間を追う

1〜4人 約15〜45分 8歳以上 協力

テーブルに地図を広げると、その大きさに少し戸惑う。縦75cm、横110cm。白黒の線で描かれた街は、隅から隅まで人と建物で埋め尽くされている。眺めているだけでは何が起きているのか分からない。でもよく見ると、街のあちこちで、おかしなことが起きている。

75×110cmの、白と黒の街

色は一切ない。鉛筆画のような線だけで、店も、車も、通行人も描かれている。地味な見た目だが、近づいて見るほど情報量が増えていく。喧嘩している人、こっそり何かを盗む人、走って逃げる人。一枚の地図の中に、何百という小さなドラマが同時に存在している。

同じ人物が、何度も描かれている

このゲームの仕掛けはここにある。地図上の人物は、その瞬間だけを切り取って描かれているわけではない。同じ人物が、地図のあちこちに何度も登場する。カフェで誰かと話している姿、路地裏で何かを受け取る姿、橋の上で揉み合う姿。時間の流れが、地図という一枚の空間に展開されているのだ。
プレイヤーは、その断片をつなぎ合わせて事件の経過を再構成する。地図を見ているはずなのに、追っているのは時間だ。この感覚は、他のゲームではあまり味わえない。

カードが、視線を導く

事件は16あり、それぞれ5〜11枚の事件カードで構成されている。最初のカードに「被害者を見つけよ」と書かれている。地図の中から該当する場面を探し当てると、次のカードに進める。次のカードは「事件の直前、被害者は誰と会っていたか」を問う。手がかりは必ず地図のどこかにある。
カードは少しずつ難易度を上げながら、プレイヤーの視線を街の隅々へ導いていく。最後のカードで犯人や動機にたどり着いたとき、ばらばらに見えた断片が一本の物語に繋がっている。

虫眼鏡を、覗き込む時間

地図の描き込みは細かいので、付属の虫眼鏡が役に立つ。顔を近づけて、レンズ越しに街の一角をじっと見つめる。外から見ると、かなり地味なことを真剣にやっている。それでも一度見つかるはずの場面が見つからないと、もう一度最初から街を端まで見渡すことになる。気づいたときには、もう30分経っている。

顔を寄せ合って、推理する

協力ゲームなので、見つけたものは共有していい。「ここに同じ帽子の人がいる」「この車、さっきも別の場所で見た気がする」。地図の上で指を差しながら、相手と推理を交換する時間が生まれる。一人で解くこともできるが、複数人で顔を寄せ合うほうが、断片をつなぐスピードが上がる。気づきの瞬間が同時に起きると、自然と声が出る。

ドイツ年間ゲーム大賞の、新しい形

派手なコンポーネントもなければ、サイコロもコマもない。地図一枚と、カードの束。それだけで2021年のドイツ年間ゲーム大賞を受賞した。
事件は1日に1〜2件ずつ解いていくのがちょうどいい。導入用の練習事件から始まり、後半にいくほど登場人物の関係が複雑になっていく。「もう一つだけ」と思って次の封筒を開ける。だいたい、もう一つでは終わらない。

こんな人におすすめ

  • ウォーリーを探せが好き
  • 推理ものや探偵ものが好き
  • 派手な演出より、じっくり集中する時間を楽しみたい
  • 家族や友人と一緒に頭を寄せ合って遊びたい
  • 一人でも遊べるゲームを探している


このゲーム、気になったらぜひ実際に遊んでみてください。

ランビーフィッシュ

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