カイト:声が飛び交う、10分間
砂時計の砂が、静かに落ちていく。誰かが動かさないと、そのまま落ちきってしまう。「青、誰か持ってる?」「持ってない!」「じゃあ赤で白に充てて!」——テーブルの上で声が飛び交う。カイトはそういうゲームだ。
砂が落ちたら、凧が墜落する
6色の砂時計がテーブルに並ぶ。それぞれが空に浮かぶ凧を表していて、砂が流れている間は凧が飛んでいる。砂が落ちきった瞬間、凧は墜落する。
全員の手元にはカードが配られていて、カードを出すたびに対応する色の砂時計をひっくり返す。ひっくり返した砂時計はまた時間を刻み始める。これを繰り返して、手札と山札のカードをすべて出し切ればクリアだ。
自分の手番でも、全員が騒ぐ
ターン制のゲームなのに、静かな場面がほとんどない。
誰かがカードを出している間も、他の全員が砂時計を見張っている。「黄色やばい」「赤も残り少ない」「次、紫持ってる人いる?」——自分の手番でなくても、声を出すことに意味がある。相談は自由なので、全員が同時に情報を出し合いながらゲームが進んでいく。
ターン制なのに、全員参加の感覚がある。これがカイトの独特なところだ。
白の砂時計は、一番やっかい
6色の中で少し特別なのが白の砂時計だ。
白専用のカードは存在しない。白の砂時計をひっくり返すには、手元にある単色カード——赤でも黄でも——を「白のために」使う必要がある。その分、本来の色の砂時計はひっくり返せない。
白が危なくなると、誰かが自分の手札の一枚を手放す決断を迫られる。どの色を犠牲にするか。その判断が、別の砂時計の余裕を削ることになる。
嵐が来たら、全部ひっくり返る
難易度を上げるチャレンジカードを加えると、ゲームの表情が変わる。
中でも派手なのが「嵐カード」だ。引いたプレイヤーは次の手番で「嵐が来たぞ」と宣言し、すべての砂時計を一度にひっくり返す。落ちかけていた砂時計が救われる一方で、余裕があった砂時計が一斉に動き始める。盤面が一瞬でリセットされる感覚がある。
声が出るほど、楽しくなる
このゲームはおそらく、静かに遊んだら半分も楽しめない。
情報を出し合うことがそのまま戦略になっているから、積極的に声を出したほうが有利だし、単純に盛り上がる。初めて遊ぶ人でも「青ヤバい!」の一言から自然と輪に入れる。
2人でも6人でも成立するが、人数が増えるほど手分けが複雑になり、声の飛び交う密度も上がる。10分という短さに思いのほか多くのことが詰まっている。Kevin Hamanoがデザインしたこの作品、一度クリアしてもすぐに「もう一回」となる。
こんな人におすすめ
- みんなで声を出して盛り上がりたい
- 短時間でサクッと遊べるゲームを探している
- 協力ゲームが好き
- ボードゲームに慣れていない人と一緒に遊びたい
- 子どもと大人が一緒に楽しめるものを探している
このゲーム、気になったらぜひ実際に遊んでみてください。

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