ファイブカードスパッド:派手さはない。それでも、続く。
カードを1枚めくって、しばらく眺める。手札の4枚とテーブル中央のカードを見比べて、これで何ができそうかを考える。決めたら、自分の前にカードを置く。特別なことは何もしていない。それでも、次の手番がくるとまた同じことを繰り返している。
4枚を、11枚に広げる
手札は4枚しかない。役は5枚で作る。この枚数の差が、このゲームの土台になっている。
場の中央には共通のカードが並び、誰でも使える。自分の前には最大4枚まで保存できる場所があり、これを畑と呼ぶ。手札と畑と共通の場、合わせて最大11枚の中から5枚を組み立てて役を作る。1枚足りないところに、周囲を借りて完成させる仕組みだ。
山札のどこかにはWHOA!カードが埋まっていて、これが公開されるとゲーム終了が近づく。長く貯めれば大きな役を狙えるが、貯めすぎれば間に合わない。
揃ったら、出す。それだけ
役は4種類。同じ数字5枚のファイブ・オブ・ア・カインド、同じ絵柄5枚のフラッシュ、5種類の絵柄が1枚ずつのオールスーツ、3枚と2枚の組み合わせのフルハウス。
揃った瞬間に自分の前に伏せて置き、得点になる。難しい判断はいらない。役として成立していれば、出す。この素直さが心地よい。
捨てるにも、形が要る
不要なカードを捨てるときも、形が決まっている。ペア、ツーペア、3枚同数、4枚同数、あるいは1枚だけ。どれかの組み合わせを作らないと捨てられない。
ただ整理するだけの動きに、小さな枠がはまっている。捨てる作業に少しだけ意識を使うぶん、手札の動かし方に手触りが生まれる。
選んでいるようで、選ばされている
今めくれたカードと、場と、自分の手札。この3つを見比べれば、次に何ができるかはだいたい決まってしまう。フラッシュがもう少しで揃うから畑に貯める。あと1枚で出せるから待つ。判断は軽い。
それでも、畑に貯めるか今出すかの小さな迷いは残る。貯めた狙いは他のプレイヤーからも見えていて、役の点数が高いほど完成までの時間がかかる。その間にも山札は減っていく。
気づけば、次の1枚を待っている
派手な逆転はない。大技もない。カードを保存して、揃ったら出して、また保存して。それだけを繰り返している。
それでも山からめくれる1枚に手が伸びる。今度こそフラッシュが揃うかもしれない。オールスーツまであと1枚だ。地味な作業のはずなのに、次の手番が待ち遠しい。
ジェイクとネイト・ジェニー兄弟がデザインしたこの作品は、判断の重さで惹きつけるのではなく、めくる感触そのものを設計している。派手さはない。それでも、また遊びたくなる。
こんな人におすすめ
- ルールがシンプルなカードゲームが好き
- 運の気持ちよさを味わいたい
- 重い判断よりも、めくる楽しさを楽しみたい
- 短時間で気軽に遊べるゲームを探している
- ポーカー役に馴染みがある
このゲーム、気になったらぜひ実際に遊んでみてください。

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