アズール:全部取って、押し付け合う
重厚な手触りのタイルが、いくつかの皿の上に並んでいる。青、黄、赤、黒、白——5色のタイルは光を受けてつやつやと光る。やることはシンプルだ。欲しい色を選んで、タイルを取る。ただし、その色を全部取る。
■1色選んで、全部もらう
手番にできることは、一つだけだ。皿を一つ選び、その中から色を一つ選ぶ。そして選んだ色のタイルを、その皿にある分だけ全部取る。残った他の色のタイルは、テーブルの中央に流れる。
欲しい色が2枚あっても、4枚あっても、取る枚数は選べない。全部だ。
■置ける段は、限られている
取ったタイルは自分のボードの左側、階段状の仮置き場に並べていく。1段目には1枚、2段目には2枚という具合に各段の容量が決まっていて、同じ段には同じ色しか置けない。1回の手番で取ったタイルはすべて同じ段に置かなければならず、段の容量を超えた分は床に落ちる。床に落ちたタイルはマイナス点になる。
欲しい色が1枚だけなのに皿に3枚あったら、余った2枚はそのまま床に落ちる。
■中央に、不要なタイルが積み上がる
誰かが皿からタイルを取るたびに、残った色が中央に流れてくる。ラウンドが進むにつれて、中央には誰も積極的に欲しくないタイルが増えていく。いずれ誰かが引き取るしかない。
ただし中央からタイルを最初に取ったプレイヤーは、スタートプレイヤーマーカーも一緒に受け取る。マーカーは床ラインに置かれてマイナス点になるが、次のラウンドを先手で始められる。皿がまだ全部揃っている状態から選べる権利は大きい。4番手になると、3人が取った後の残りから選ぶしかないからだ。中央のタイルを引き取る痛みと、先手の価値を天秤にかける場面がラウンドのたびに訪れる。
■相手の盤面を読む
自分の仮置き場を埋めながら、相手が何色を集めているかも見える。あの人はもう少しで青が揃う。だったらこの皿の青を先に取ってしまおうか。あるいはあえて残して、中央に不要なタイルと一緒に積み上げておくか。
慣れてくると、相手の盤面から「欲しそうな色」「取りたくない色」が見えてくる。自分の手を考えながら、相手に何を押し付けるかも同時に考える。静かな盤面の裏で、押し付け合いが続いている。
■壁が埋まるほど、得点が増える
壁に移ったタイルは、上下左右に隣接するタイルがあるほど高得点になる。孤立した1枚は1点。縦横につながっていれば、その連続した数だけ得点が伸びる。段は上から順に処理するため、同じラウンドに複数の段が埋まったとき、処理の順番で得点が変わることもある。どの段を優先するか、どこに何色を置くかを見据えて動く必要がある。
■何度でも、遊びたくなる
最初は「床に落とさないようにする」だけで精一杯かもしれない。何度か遊ぶうちに、中央の流れを読む動き方、相手の盤面から先を読む判断が少しずつ身についてくる。シンプルなルールの裏に、深さがある。ミハエル・キースリンクが2017年に発表したこのゲームが、ドイツ年間ゲーム大賞を受賞して今も世界中で遊ばれているのは、そういう理由からだと思う。
こんな人におすすめ
- パズル的な思考が好き
- 短時間で読み合いを楽しみたい
- 見た目が美しいゲームが好き
- 2人でじっくり遊びたいカップル・夫婦
- ボードゲームをはじめて買う人
このゲーム、気になったらぜひ実際に遊んでみてください。

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